「…ナイな、ナイナイ。」
「有り得ないっしょ~。」
周囲がそんな私を笑い飛ばした。
(失礼すぎ!)
一瞬にして……
その場が和やかなムードに包まれていった。
ギスギスとした雰囲気が……
次第に緩んでいく。
「…………。」
久住はいつもこうやって…
さりげなく人をひき付ける。
「あと3時間で終わらそう。仮眠とってから…出陣だ。」
「……はい!」
…人に…
力を与えていく。
そう…、
私も……
彼からは、色んなものをもらった。
辛い時に側にいてくれたのも……
彼だった。
私は腕まくりをし、
「よっしゃ!」
と、小さな小さな気合いの声を上げる。
久々の大仕事だ。
気合いをいれて…
頑張ろう。


