「………こんばんわ。」
「…………。……え?」
突然、
視界に飛び込んできた……
彼の顔。
逆光で表情はわからないけれど、
滲んで…、ぼんやりとしているけれど……。
その声と、
その気配だけで………
誰かは、わかる。
「………こんばんわ。」
頭に何度も思い浮かべてきた顔を…、
何故か、今宵私は………
見上げている。
ああ……、
光が、ぼんやりと…
幻想的に、空に浮かんで見える。
「………。隣り…、いい?」
「……うん。」
「首…、疲れない?」
「………うん。」
隣りに座った彼を……
私は、まだ……
見ることができない。
こうしてないと。
目に浮かぶものが……
滲んだものが………
こぼれ落ちてしまいそうだったから。
「……な、綺麗でしょ?」
「……うん。」
「今年は…間に合った。イヴに……。」
「………うん。」
「もう日付け変わるから…、一気に2日分。……一緒に…見れた。」
「…………うん。」
「………なあ…」
「………うん?」
「何か言ってよ。」
「…………。」
「………わこに会いたくて…、帰って来た。」
「…………!」
「わこに……、会いに来た。」


