「……久住…さん?」
それが……
何を意味するのか。
「……悪い、平瀬…。」
けれどここは……
会社。
皆がいる手前、あくまでも他人行儀にする他ない。
けれど、彼の謝罪の言葉に一瞬頭を過ぎった不安は…次第に色濃くなっていく。
私は彼に謝られる覚えなど……ない。
何ひとつない。
「……私は…謝らないから。」
ふいっと顔を背けた美帆の言葉が……
その、事実を裏付ける。
私と同じだ……。
昨日と変わらぬ出で立ち。
昨日、博信から電話が返って来ることは…なかった。
その時、
彼は一体何処にいて、
一体誰と一緒にいたのか。
「……………。」
本当の裏切り者は……誰?
全ては、
私が蒔いた………
種だと言うのに。
足元から、何かが崩れ落ちていくのを…感じた。


