「………。行きたきゃあ行けばいい。お前が何をとるかは自由だ。」
「…はい、ありがとうござい…」
「ただ!……ただ、馬鹿を見るのも…自分だ。」
「………。はい。」
「……馬鹿野郎…。何度も忠告してやってんのに。」
「……いいんです。馬鹿なことをして、自分の目が覚めればそれで……。」
「………。明日は…遅刻するな。命とりになるぞ。」
「……ハイ!」
私は木村さんに一礼して。
それから………自分のデスクへと走った。
「……?平瀬さん、営業ッスか。」
コーヒーカップを片手に、都築くんが不思議そうにしている。
「……ううん。今から有給休暇。」
「ふーん…、て、え?!だって今日……」
「木村さんに無理言って話はつけた。悪いけど…加地さんが戻ってきたら、この資料を渡してくれる?」
「………。緊急事態っスか。」
また…、見透かす目。
「…自分の尻拭いね。」
都築くんは複雑そうな表情で、私が帰り仕度するのを…じっと眺めていた。
「…じゃあ、よろしくね。お疲れ様。」


