「はあ?それでこの俺に何をする気だよ?」

「本当は、アメジストを鎖でつないだ振り子で行う、罪の意識の薄い人間に対して行う罰なんだけれど、自刑罰、って言うんだけれども。」

「どう言う事?冬花!?」

「普段は、良心の陰で暗躍する悪魔を表面化させ、常に良心と対峙させる事によって、自分がいかに恐ろしい悪魔を飼っているかを本人に分からせる罰の事。

つまり、何をするにしても、良い心と悪い心が同時に働くようにするのね。

そうなると、常に自分の悪い面が見えてしまうから、体が苦しくなって、良い心が悪い心を常に監視するようになるという訳。」

「つまり俺自身で、悪魔の正体がつかめるってわけだ。

面白い、乗ってやろうじゃねえか、お前の言う事に。」

「ははっ、マジか月城!コイツラのオカルトごっこに付き合うなんて、お前らしくもない。」

「分かってるって!効き目なかった事を証明して、更にコイツラを笑ってやるだけだから。」

「じゃあ、いくわよ。そこに座りなさい…」