「悠希っ!ダメだよっ、離して」 「なんで?」 「だって‥人たくさんいるし‥」 「じゃあ、2人きりならなにしてもいいの?」 悠希が私を抱き締めながら掠れた声でささやく。 「私の知ってる悠希は、こんなじゃない‥」 「俺のこと、嫌いになった?」 なれるわけないじゃん‥。 悠希のことは好き。 でもそれはたぶん、友達として。 だけど、私は悠希が好きだから、拒むこともできない。