彼女を屋根の中に案内する。
「こっちのがまだ涼しいから。ここで話そう。」

「あ、はい。」

俺のむかいに座る井岡さん。
そうだ、織花が言ってたっけな‥
“うちのいとこ可愛いからねー、襲うなよ?”

そん時は、はー?ばーか、襲わないし。なんててきとーに返しといたけど、たしかにこれは可愛い。
茶色がかった瞳に、肩につくくらいのサラサラの髪。
整った顔にぱっちり二重。
それに、真っ白な肌。

話をはじめる。
「今日親父も母さんもいなくてさー、俺がいろいろ段取りとか説明しちゃうね。」
「お願いします。」