その日の夜、私は匠の部屋に来ていた


最近、週の半分はどちらかの部屋で過ごすことが多い


「クリスマスどうする?」


「あぁ、どうするかな」


と気のない返事


どうも匠って何事も慎重なのはいいけれど恋愛に関してはただ腰が重いだけじゃないの?


お互い仕事が忙しいのもあったけどこれといってデートらしい事もしてくれないし…


ちょっとくらい会社でも甘い空気だって出してくれてもいいのに…


私が少し拗ねた顔を見せるとメガネを外しながら匠が


「ちゃんと考えてるって」


そう言いながら私にキスをする


匠がメガネを外すのはキスの合図


そしてそれは私達の甘い時間が始まる合図でもある









「んっ…」


だから私も、匠からのキスのせいで二人で過ごせるなら何でもいいかとついつい私もそう考えてしまうのだ