夢花火





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「綺麗…」

新幹線に乗って、外の景色を見た。

お母さんが、近くで買ってきたお弁当渡してくる。


「はい、千春。お腹空いたでしょ」

「うん。ありがとう」


お弁当を開けて、おかずを口に入れる。

唐揚げに玉子焼き。

ウインナーにかまぼこ。

私が好きなものばかり。


「美味しいな」

「そうね」


お母さんも微笑む。

最後のおかずに手を伸ばしたけど、その手は止まってしまった。