土方の部屋に入ると、近藤と、あともう一人、知らない男がいた。 「おう。起きたか、松林。こっちに座れ」 「…はい」 この、もう一人は誰なんだろう。 私が考えていることを察したのか、その人が口を開いた。 「すみません、申し遅れました。私は、山南敬助(やまなみけいすけ)と申します。総長をつとめています」 「松林千春です」 「じゃあ、松林君。これからよろしくお願いしますね。土方さん、本題に入りましょう」 山南がそう言うと、土方は頷いた。 「松林、決めたか?入隊するか、しないか」