夢花火






「じゃあ、行くか。千春」



「あぁ」




そして私達は屯所を出て、京の町を歩いていった。




二人並んで、まず最初に朔屋へ向かう。




中に入ると、ぱたぱたと足音が聞こえてきた。





「いらっしゃいませ~。…あ!千春、土方さんも!」




笑顔の日和が、私達を出迎えてくれる。




「二人して、こんな朝早くにどうしたんですか?」



不思議がる日和に、私は微笑んで見せた。




「ちょっとな。
…土方、団子二本ずつでいいか?」



「あぁ。じゃあ水野、団子四本頼む」





まだ首をかしげていた日和も、私達の言葉にすぐ頷いた。