夢花火





「あっ、もしかして…。土方さんに見つかったら負けって事?」




藤堂が目をキラキラさせながら聞く。



つまり…。


鬼である土方に見つからないように、ひたすら逃げる…?




「もしも、土方さんに見つかったら、大声で叫ぶんだ。そしたら、一斉に庭に出て、土方さんから逃げる」




永倉の説明に皆が頷く中、
私はため息をついた。




…長くなりそうだ。





遠くに、土方の姿が見える。



それを見て、皆は真剣な顔付きになった。





「…じゃあ、始めましょう」





沖田の一言で、”隠れ鬼ごっこ“が始まった。