──三月。 山南の死から、少しだけ時間が過ぎた頃。 ついに私達は、屯所を西本願寺へ移した。 今はその引越しの最中。 今までお世話になった、八木家の人達とも挨拶を済ませ、沢山の荷物を運んでいた。 「…ふう…」 重い物を沢山運び、思わずため息が出る。 荷物を運んだら、掃除。 雑巾を絞って、隅から隅まで拭いていく。 タッタッタッと、自分の足音が響いていた。 「はぁー…」 少しだけ、休憩しようかな…。