「…どうして戻ってきたんだ」
山南がいる所に行き、私は聞いた。
こんな事は誰も望んでいない。
山南にいなくなってほしくない。
なのに──。
「…最初は私も、逃げる事に必死でした」
「じゃあ、何で…」
「沖田君に追い付かれた時、やはり自分のいる場所はここだと気付いたんです」
「……」
「沖田君には、江戸まで逃げろと言われましたが…。私は首を振りました。ここに、戻ってきたかったんです」
その時私は…
山南の決意がどれだけ固いものかを、感じた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…