「そうなんだ…」



「…あぁ」





すると、その時…。




チリンと、いつか聞いた事のある鈴の音が聞こえてきた。




ぱっと後ろを見ると…。





あの時の、猫がいた。





その猫はトコトコと私達の方に寄ってくる。




寄ってきたかと思えば、またどこかに行こうとする。




そして、何度もこっちを振り返る。





「行こう、日和」



「うん…」