「山南さんと明里さん、よくここに来てくれるんだよ」 日和も嬉しそうに笑う。 「ここの甘味、本当に美味しいですからね…。では、明里。そろそろ行きましょう」 山南が言うと、明里さんは不満そうな声を出す。 「うち、もっと千春はんと話したかったなぁ」 私は少し微笑む。 「また今度、ゆっくり話しましょう」 「…そやな。ほんなら、山南はん、行きましょか」 山南は頷いて、二人並んで外に出ていった。