暫く歩いていると、灯りが見えてきた。 もしかしたら、人がいるかもしれない…。 私はそこに向かって、歩き出した。 しかし、歩いている途中、気配を感じ、後ろを振り向いた。 暗くてよく見えないが、三、四人くらいはいるだろう。 「…誰?」 私は、暗闇に向かって、そう問いかけた。 しかし、そこにいる人達は答えそうにない。 一人、私の方に近付いてくる。 一瞬だけ、月明かりで顔が見えた。 綺麗な顔立ちの男の人が、私の前に立った。 「君…こんなところで何を?」