夢花火





二人並んで、近くの大きな石に腰をかける。


「五年後、必ず来よう」


土方はそう言いながら、私の手を握った。



「ああ。必ずだ」



私も、ぎゅっと土方の手を握り返す。



真っ暗な夜空に、キラキラと星が輝く。


空を遮るものがない、満天の星空。


星と月の明るい光が、私達を包み込んだ。




「…綺麗」



現代では見る事のないその光景に、思わずそう呟く。




「ああ…」




二人で一緒に、この風景を見ていた。