急いで、家に帰り中学校の卒業文集を調べる。



 そこに載っていた住所から、亜紀の家を割り出しバイクで向かう。



 走らせながら、しゃべる順序、言葉を一生懸命考えていたが、結局、たどり着くまでまとまることはなかった。



 バイクで走らすこと5分。たどり着いたのは、閑静な住宅街に佇む2階建ての赤い屋根の家。



 表札に『太刀魚』と書いてある。



 間違いない・・・・あいつの家だ。



「ふぅ~。」



 大きく息を吸い込み、意を決してドアチャイムを押す。



 ピンポーン。



 普段、聞きなれているはずのチャイムの音が、今日に限ってとても大きく聞こえた。



「は~い。」



 返事と共に家の扉開き、そこから現れたのは一人のおばさん。



 おそらく、亜紀の母親。