狼先輩。



ドキドキしすぎて、クラクラするよ……。



でも、なんだか安心できる。


「先輩…」


「ん?」


「なんだか……今、全然怖くないです」



身体の震えもいつの間にか止まっていた。


ぎゅ、と先輩のユニフォームを握り、先輩の胸に顔を埋める。



そんな私に先輩は、ふっと笑うと、



「それはよかった」



頭を撫でてくれた。