狼先輩。



「ダメ、ことりちゃん、怖いんでしょ?」


「そ、そうですけどっ…」


「じゃあ、離さないし、離してあげない」


「…せ、んぱ」



ぎゅうっと強く抱きしめられる。


ヤバいよっ!


身体が熱すぎてっ…!



さっきとは比べものにならないくらい熱い。



心臓がドクドク脈打ってる。



せ、先輩に心臓がドクドク言ってるのバレちゃいそう……。



「ことりちゃん、可愛いね」


「な、なんですか、急に」


先輩の匂いに包まれている今の状況では、いつもどんな風に先輩と接していたかさえ少し迷う。