……ジャージ着てても絵になるな、先輩は。



「あの…、何でジャージ着てるんですか?」


「ん?あぁ、朝練してたんだよ」


「……朝練、ですか?」


「うん、毎日じゃないけど、たまにやってるんだよ」


「す、すみません……私全然知らずに……」




私、マネージャーなのに、朝練してることなんて全然知らなかった。



しゅんとして俯くと、先輩が私の頭を撫でながら、



「俺らが勝手にやってることだから、ことりちゃんは気にしなくていいよ」



と言ってくれた。


そして、私が顔を上げるとほぼ同時に。




――ガチャンッ


と大きな音が鳴り響き、一気に体育倉庫の中が真っ暗になった。