狼先輩。


きゅんっ!


そんな目で、そんな声で、言わないでくださいよっ!


おまけに顔も王子様みたいだし……。


ついつい見惚れていると、


「ねぇ、ことりちゃん?ダメ?」



先輩が再び私に問い掛けてきた。



「……ダメ、じゃ…ない…」



ポヤーッとしながら、私は先輩に返事をしてしまった。


「ダメ、じゃないんだね?」


目の前で、ニヤリと笑う先輩に我に返る。




私……今、何て言った?