狼先輩。



そして、ついに放課後。


「ことり~、なんか今日いいことあったの?」


「な、ないよ」



凛がなんだかニヤニヤしている。



「嘘つけぇ~っ、今日、ことりなんだかそわそわしてるもんっ!」


「し、してないよっ」


やっぱり、凛は親友なだけあって、私のささいなことにも気づいてしまう。



「んー……告白されたとか?」


「っ!?」


「わ、図星だっ!」


「……」



図星、だけど。



こんなにすぐ、わかってしまうとは。


「いいな~ことり、で、誰なの?」


「……わかんない」