狼先輩。


先輩は説明しながら立ち上がり、今度はちゃんと消毒液と絆創膏を出してきてくれた。



「狼先輩、」


「だから大神ね」



なんてくだらない会話をしながら、先輩は私の傷口を消毒して、ペタリと絆創膏を貼ってくれた。



「ありがとうございます、狼先輩」


「だーかーら…」


「大神……ですよね」


「分かってるんじゃん」


「でも、なんか大神って言いにくいです…」



先輩は、消毒液などを元あった場所に戻すと、私の隣に座った。