「せっかくだから、プリントやってみるか?」
数学のプリントを渡された。

ざっと目を通してみる。

どうやるのだったかな…
確か~


「じゃあ答え合わせをするぞ」
宮ちゃんが黒板の前に立ち、答えを書いていく。

やばい…
一問しか合ってない。


「ありがとうございました」
「さようなら」
「バイバーイ」

みんなが教室から出て行く。

「真那~新しい家はどう?」
親友の佐川希美が近付いて来た。

「の~ん、いろいろあって大変だよぉ」

「あはは~この後時間あったらマックでも行く?話聞くよ」


「上原、お待たせ。これが申し込み用紙だから今書いて」
宮ちゃんから紙を受け取る。

「えっ?真那、模試受けるの?」
きょとんとした顔で聞く希美。

「うん、W大を受けなくちゃならなくて…」

「W大!?」
希美と宮ちゃんが大きな声でハモった。