「正解です、理解出来てきたようですね」

今度こそ褒めてもらえる?
期待しながら、瀬尾先生の顔を見る。


「まあ、1年生の問題ですから、出来て当然ですね」

はい、当然です…
冷たいな。


コンコン

「そろそろ休憩はいかがでしょうか?」
岡本さんがコーヒーとクッキーを持って来て、テーブルの上に置いた。

始めてから、1時間半経っていた。

「ありがとうございます」
ニコリとする瀬尾先生。


あ、笑った!
かっこいい。

休憩だ~♪

「ごゆっくりなさってください」
岡本さんが出て行く。


「君は次の問題が正解したら、休憩しましょう」

何~!?
意地悪な家庭教師だ。


「あ、ココナッツが入っていて美味しい」
1人でクッキーを食べながら、コーヒーを飲む瀬尾先生。

美味しそうな香りが漂ってくる。