「おじさんから家庭教師を頼まれたのだけど、今卒論で忙しいので…優秀な後輩を連れて来ました」


晴斗さんが隣りの人を見る。
私も涼子さんも見る。

「はじめまして、瀬尾賢人と申します」

えっ?この人何人?
セオケント…日本人?
日本語喋ったよね?

でも、きれいな金髪だし、肌も白い。
瞳は黒いけど。


「瀬尾さんはハーフなのかしら?」
涼子さんが聞く。

「はい、父がイギリス人で母が日本人です」

なるほど~ハーフか~
かっこいいな~

ぼんやり見つめてしまった。


「晴斗さんの紹介で後輩の方なら良いと思うわ~ねえ、真那ちゃん?」

涼子さんに声を掛けられて、びっくりした。

「あっ!はい!私も良いと思います」

クスッと瀬尾さんが笑った。


…これが私と賢人の出会い…