『こんなところで油を売っている暇はありませんよ、瑠樹。』 また一つ、違う声が聞こえた。 振り返ると、そこには白衣に身を包んだ眼鏡の男が立っていた。 『瑛貴。』 瑠樹がこぼす。 『あんたもMURDERか?』 真輝が警戒しつつ、尋ねた。 『そうですね。 …それはそうと、BANISHに追われているんです。助けてください。』 『…はぁ!?』 瑛貴(エイキ)という男の言葉に、瑠樹は間抜けな奇声を発した。 『みーつーけたっ★』 楽しそうな女性の声が響く。 『BANISHの凪、ただいま参上ー★』