『お楽しみの最中 悪いんだけど。その子、あんたらの敵じゃないんだよね。』 真輝から体を離し、バッと振り向く。 しかし、そこに人の姿は無い。 気配すら感じられない。 『姫を返してもらおうか。』 今度は頭上から聞こえる。 しかし上を向いても誰も居ない。 「誰!?」 『…瑠樹。』 目の前に突然現れた男は、瑠樹(ルキ)と名乗った。 墨汁で染めたような漆黒の髪。 その瞳だけで殺されてしまいそうな程、威圧感のある瞳。 人を小馬鹿にしたような口調。 フッと、殺気が消えた。