「おはよ〜。」 「はよーっす。」 いつもの学校 いつもの教室 変わり映えのない日常 …の、はずだった。 「友里亜、まだ来てないじゃん。 もうチャイム鳴るのに〜。」 「珍しくね?あいつ、あんなナリして皆勤賞じゃん。」 ふと耳に入った会話が、亜季の心臓をビクリとさせた。 まさか…。 在らぬことが頭によぎる。 ガラッ、少し乱暴に教室の扉が開くのを聞いた。 そこには、まさに顔面蒼白という言葉が似つかわしい担任の姿があった。