『…また殺ったのか?』 どこからともなく真輝が現れた。 路地裏の壁に背を預け、腕を組んでこちらを見ている。 「…神出鬼没。」 亜季の言葉に、真輝はフッと笑うと背中で軽く壁を押し、その反動で壁から体を離した。 『メモ。取らないと証拠として残るぞ。』 「筆跡も名前も変えてある。」 亜季が言うと、真輝はフッと笑って『やるじゃん。』と言った。