ショックで声が出ない。 「いっつもほっぺたピンク色に染めてさ、楽しそうに笑ってたお前はどこにいんだよ‥なぁ!」 朝陽が肩を掴む。 その眼差しは真剣で。 真っ直ぐにあたしを貫いた。 ギュ、と強く抱きしめられる。 「俺が…救ってやるから‥」 ギュ、と一層力が入る。 痛いくらい伝わってきた。 朝陽の想いが、朝陽の強さが。 ホロホロと、いとも簡単に流れ出る涙は、全て朝陽に吸い込まれていった。 愛する人ができた日。