『物騒なもん持ち歩いてるね〜。』 不意に携帯から声が聞こえた。 若い男の声だ。 しかし、携帯に映る公園の景色に人影は無い。 「誰…。」 亜季は、カメラボタンでぐるぐると辺りを見回す。 『殺人鬼…と呼ぶには、少し可愛らしすぎるかな?』 その男は、亜季の背後に一瞬にして周り込んだ。 「誰っ!?」 亜季が叫ぶ。 本当にハイテクなゲームらしく、亜季の発した声がそのまま音声となって相手に伝わるらしい。 『俺か?…俺は真輝。』 「マキ…?」