瞳だけで、人を…?
馬鹿な。
それに、そんな大事なこと、リキが俺に言わない筈がない。
『…信じてないみたいね?
いいわ、後々 分かることよ。』
『…どういう意味だ。』
ドスの効いた声で俺は言った。
彼女は、足元に置かれた小さなクーラーボックスのようなものから何かをチラリと見せた。
『…!?』
まさか…
リキの…瞳…?
バッと、横たわるリキの姿に目を移す。
目に髪がかかっていて気付かなかったが…目が…無い。
『くそっ…!!』
壁に拳を打ち付ける。
鈍い音がした。
ヒュルリ、純白のカードが空を舞う。
そこには、血のような紅い文字で
【Last R 來姫―Raiki―】


