『…知ってる?彼の瞳。』 答えない俺に少し呼吸を整え、彼女は疑問を投げ掛けてきた。 何のことか分からない俺は、ただ彼女を見据えることしか出来ない。 『知らないの?』 意外だ、とでも言うように、彼女は少し眉を上げた。 『彼の瞳には、不思議な能力があるの。』 『不思議な能力…?』 『瞳だけで、人を殺せる。』