禁断の姉弟愛 ~欺くのはどっち?~

「おい、余計な事は言うなよ」


 和也がすぐに止めに入ってしまった。私と隣の女の子のやり取りを聞いてたらしい。

 言われた女の子は、可哀相に「ごめんなさい」とか細い声で言い、泣きそうな顔をした。


「姉貴も、余計な質問はするなよな?」


 私まで怒られちゃった。

 なによ、偉そうに。弟のくせに……

 と思いつつ、私も和也の剣幕に気圧され、「すみません」と謝ってしまった。


 結局、和也が高校の頃からずっと何だったのか。何が相変わらずなのか、わからず終いだった。