すかさず私も立ち上がり、直人さんに近付きながら、
「和也もですわ」と言った。
そして小さな声で、「実は私もですけど」と付け加えた。
「ほお……実は僕もなんですよ。僕達って、正に似た者同士ですね?」
「そのようですわね」
直人さんは旅行バッグを転がしながら、壁際にある書棚へ向かい、私も後に続いた。
「えっと……コレでしたよね?」
「はい、そうです」
直人さんは、書棚の一番上の段の端にある、何とかって書名の分厚い医学の専門書に手を伸ばし、それを手前に引いた。
すると微かにカチッという音がして、書棚全体が静かに横にスライドを始めた。
「和也もですわ」と言った。
そして小さな声で、「実は私もですけど」と付け加えた。
「ほお……実は僕もなんですよ。僕達って、正に似た者同士ですね?」
「そのようですわね」
直人さんは旅行バッグを転がしながら、壁際にある書棚へ向かい、私も後に続いた。
「えっと……コレでしたよね?」
「はい、そうです」
直人さんは、書棚の一番上の段の端にある、何とかって書名の分厚い医学の専門書に手を伸ばし、それを手前に引いた。
すると微かにカチッという音がして、書棚全体が静かに横にスライドを始めた。



