禁断の姉弟愛 ~欺くのはどっち?~

「えっとね、このあいだの同窓会の二次会だか三次会、つまり私が行った時の事なんだけど、“和也は高校の時からそうだった”とかみんなが言って、何の事か私が女の子に聞こうとしたら、あんたに止められたじゃない? あれ、何の事か聞いちゃった。小柳君から……」


「チッ。小柳のやつ、余計な事を……」


「あんた、みんなから“シスコン”って言われてたんだってね?」


「そ、そうだったかな。忘れた」


 和也は私から目を逸らし、壁のカレンダーのあたりに視線を向けた。と言ってもそれを見てるわけでないのは明らかで、彼の横顔には、はっきりと動揺している様子が窺えた。


 小柳君から聞いたところによると……