直哉は勉強は駄目だが、運動神経は良い。 今の背負い投げもさすがの俺でさえ、受け身を取るのがやっとなくらいだ。 俺は地面に叩きつけられた男達に近付くと、一人の胸倉を掴んだ。 「さあ、洗いざらい吐いてもらうよ?」 「……………」 「さっさと吐いてよ…。こっちは急いでるんだから」 殺気を放って、奴らを脅すが、なかなか口を割らない。 強情だな…、此処はお仕置きが必要みたいだね。 俺は靴に仕込んであった小刀を出そうとした。