「本当に戻れるの?」 「当たり前じゃない。戻るのなんて簡単よ」 あたしは息を飲んだ。 あたしがもしも本当に過去に戻ったら…彰に逢えるんだよね…? 「光歌、何がしたいの?未来を変えたいの?」 「未来を変えたいわけじゃないよ。過去に、行きたいだけ…ただそれだけ」 本当にそれだけなのかは…自分でも曖昧だけど。 とりあえず今のあたしを信じてみる。 「世羅、あたし…戻る。過去に戻る…」 「了解」 世羅は不思議な笑顔でそう言った。