「今日はありがとう。気をつけて帰ってね」 「うん。じゃあ、また明日ね」 雪の家を出るとあたしは雪と悠に手を振った。 空は薄暗くなっていて、ぼんやりと月が見える。 「暗くなってきたから気をつけて帰れよ。ま、お前を襲うような物好きはいねぇか」 「悠、それどういう意味よ!!」 「そういう意味だよ。じゃあな、さや」 悠は楽しそうに笑いながら、手を振って帰っていった。 さ、あたしも早く帰らないと。 みんなに心配かけちゃうな。