「何がやはり?」 彼女の口調は実に軽いものであったが、表情は口調に反して固い。 「お前も気付いているのだろう、静寂。 じゃないとついてくるはずがない」 「ええ。気付いていたわ。 でもあなたは気付くべきじゃなかった。こんな小物貴方が出る幕ではない。だから貴方はあそこでのんびりとクラスメイト質問に受け答えしといてくれればよかったのに」 静寂は結斗にむけ、微かな殺気を出す。しかしそれは本当に微弱なもので、別に本気ではないことが見て取れる。 結斗はそれに関してほのかな微笑を向ける。