「お前、大事な藤岡本家の子に何をしている!!」
藤岡家の人だろう。
怒りばかりを彷彿とさせる彼の姿に安心した。怒られていると分かっていたが、安心しかできなかったのだ。彼女の血が止められることができると。
そのまま彼女は―――紫音はその男の者に連れられて行った。きっと手当をしてくれるのだろう。良かった。本当に良かった。
安心したのもつかの間。恐ろしい声が聞こえた。おぞましい声が。寒気がするほどに恐ろしい。
「だから言ったのだ」
「そうだ。櫻澤家の者と関わるべきではないと」
「なのに藍羅様は言った何を考えているのだ」
「もうやるしかない」
「そうだ。やるしかない。今いる餓鬼とあそこにいるもう一人の子供も一緒に」
