「ついさっきな。結斗、お前……」
孫の下から上まで全体を見つめてくる。
白いカッターに青いチェック柄のネクタイ。それらを覆うように袖を通しているブレザー。ネクタイに合わせたズボン。手に持つのは昼食と書物、筆記用具以外何も入っていない軽いスクールバッグ。
何らおかしいものはない。此れが学生としての当たり前たる姿だ。
「学校などという茶番の巣窟に行っていたのか。お前ならば学校など行かなくても、成績がとれさえすれば進級はできるだろう。それなのに行くなど……暇なのか?」
嗚呼、そういうことか。
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