神様 オレ様 悪魔様!?(兄・真太郎番外編、完結!)

「なるほど」


お父さんはお茶を一口飲むと


「沢さんの煎れるお茶と同じだな。きっと入れる人の思いが同じなんだろう。
よく、人柄が出ているよ」


ん?


なんて言ったの?


人柄?


茶ガラじゃなくて?


さすが茶人


私には奥が深すぎて正直意味解んないよ


私がきょとんとしていると


翔真が付け足してくれた


「もちろん、技術的にもよくやれているよ。湯の温度なんかもちょうど良い。よく、茶葉の事を考えて煎れていると思う 。だけど、それだけじゃ駄目なんだ。ただ、お茶を煎れるっていうだけじゃなくて、有の煎れるお茶にはおもてなしの心がちゃんと籠っているってことだよ。それが沢さんと一緒で沢さんも僕たち家族の事を思い、いつも美味しいお茶を煎れてくれるんだ」









そうなんだ


そういう事なんだ


良かった


亡くなったおばあちゃんが私にお茶の煎れ方を教えてくれたんだ


ゆっくりと丁寧に飲んでくれる人の気持ちになって


飲む人の心がほっとするように


心を込めて入れなさい


って…


おばあちゃんに感謝だ


ありがとう、おばあちゃん