それから間もなく、永久ちゃんは私の前から居なくなってしまった。 居なくなる、という表現が正しいかは知らない。でも、もう、永久ちゃんはこの世には居ないのだ。 「どうして飛んだの?」 そう呟けば、風がひゅう、と鳴いた。 ふと、以前永久ちゃんが言っていたことを思い出した。