――…まさかわたしまで君に絆<ころ>されるだなんて。 「歓迎しよう、ウキョウ、その優れた記録能力とは別に剣術を覚えるといい、うちでは必須科目だからな」 ナイフなんて野蛮だ。 騎士たるは剣を持ち、その姿を誇る者。 怯えも遠慮も赦されるものではない。 ――…かくして、わたし、砂渡右京は彼の物語を執筆することになった。 彼を知るに至るある事件については、いましがた、お待ちいただきたい。 この細やかな書きなぐりは、多少の暇をもて余したわたしの勝手な回想録である。