短編集

 心ない人形のように言うと、ローズはフッと笑みを見せた。

「断ったら、腕ずくでってことかしら?」

[私たちは、そのようなご命令は受けておりません。断れば…]

 刹那。三体の小アルカナは三人の目の前から消え失せ、真後ろへと高速移動した。

『!?』

[シャットダウンせよ。と、おっしゃられておりました]

 腕を変形させた巨大なハサミを首元にやられ、三人は悪寒を感じた。
 本能が、意識が、こいつらは忠実に殺戮のためだけに造られたジェネリックなのだと、そう訴えてくる。

 ジャキン!

 三人は切られる前に、瞬時に移動した。
 うるさいくらいに脈打つ心臓が、今までに感じたことのなかった、いや、感じることを許されなかった感情が沸き上がる。

[よく避けましたね。あなた方よりも、遥かに性能のいいナノマシーンを搭載しているはずなのに]