「圭一……またきたぞ」
「はぁ……。
またか……」
圭一は、櫂が持ってきた手紙を見てため息をつく。
「なにかあったの?」
圭一は手に持っている手紙を振りながら言う。
「ここ最近毎日妙な手紙がくるんだよ。
差出人不明の、俺宛てのが」
圭一に中身を見せてもらう。
【拝啓 高倉圭一様
一目見たときから、あなた様の凛々しい姿に恋してます♥
夜桜の総長として行動する姿も、櫂さんとじゃれあってる姿も、すべて大好きです】
「……べつによくない?」
「お前……はぁ。
考えてみろよ?
これと同じようなのが毎日くるんだぞ?
しかもこれに書いてある文見れば、明らかに俺らの事見てるだろ。
悪く言えば監視」
監視の部分を強調する。
「ここに来る時、そんな怪しい気配はしなかったけど?」
「だからタチ悪いんだろうが」
圭一は再びため息をつく。

